2021年3月11日(水)、韓国文化院2階のハンマダンホールで助成証書授与式を開催しました。コロナ禍の最中ではありましたが、感染予防の観点から参加人数を50名に制限し、マスクの着用、手指消毒なども徹底して、ご招待者の座席は間隔を広く空けた指定席にして、執り行いました。
韓昌祐理事長の挨拶のあと、駐日大韓民国大使館の姜昌一(カン・チャンイル)大使閣下、元衆議院議長の伊吹文明(イブキ・ブンメイ)衆議院議員、日韓親善協会中央会会長の河村建夫(カワムラ・タケオ)衆議院議員から設立30周年に相応しいご祝辞を賜りました。
この後、昨春から延期になっていた2019年度助成証書授与式が開かれました。
2019年度助成受贈者(3個人、4団体)による助成計画のプレゼン発表があり、韓昌祐理事長と祥子令夫人から助成証書とトロフィが手渡されました。
続いて2020年度助成証書授与式が開かれました。2020年度助成受贈者(2個人、2団体)による助成計画のプレゼン発表があり、韓昌祐理事長と祥子令夫人から助成証書とトロフィが手渡されました。
1990年に財団を設立して以来、日韓の架け橋として日韓交流に関わる方々を支援してまいりました。終始和やかなうちに記念すべき30周年の助成証書授与式が無事、終了しました。
助成受贈者(※敬称略)
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李 泳坤 ドキュメンタリー映画監督
ドキュメンタリー映画『玄界灘の落ち葉』制作 「玄界灘の落ち葉」は、日韓のプロ野球界で活躍した福士敬章(韓国名・張明夫)投手のドキュメンタリー映画。80年代初頭、韓国プロ野球創設期に在日コリアン選手が海を渡り、祖国のリーグを支えた。張は驚異的な成績を残す一方、韓国球界から永久追放される。彼の生涯を再評価し、韓国人が忘れた在日同胞の献身について考える作品にし、日韓で劇場公開をめざす。- 【 李泳坤 氏のプロフィル】
- 2020年、武蔵野美術大学造形学部映像学科卒。超短編映画「Nowhere man」、カシオ産学協力プロジェクト「私の日本生活」、短編ドキュメンタリー「在日、三つの視線」を制作。
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京都府立大学 文学部歴史学科 教授
長崎県対馬に伝来した朝鮮渡来経巻の悉皆目録刊行 対馬には、朝鮮半島や中国大陸から伝った木版印刷の版経など貴重な渡来文化財が数多く残っている。渡来経典の調査は、ほぼ終了。中には国の重要文化財に指定された経典もあった。しかし、文化財指定の目録は一般に公開されない。研究成果を韓国・日本のひとびとに周知し、交流の歴史の理解を深めるために広く公開する必要がある。仏教経典の総合目録を出版する。
横内 裕人 京都府立大学 文学部歴史学科 教授- 【 横内裕人 氏のプロフィル】
- 1993年、京都大学文学部史学科卒。京都大学文学研究科博士後期課程単位取得退学、宗教法人東大寺・東大寺史研究所副所長、文化庁文化財部美術学芸課を経て、2018年より現職。
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一般社団法人 グローカル教育センター 理事
伝統野菜の学び合いから、日韓の世代を超えた文化・環境の相互理解へ 遺伝資源の代表である伝統野菜は、日韓ともに農業生産者の高齢化から世代を越えた伝承が深刻かつ喫緊の課題となっている。日韓の伝統野菜を地域社会に息づく「生きた遺産」とするために栽培と調理、地域の文化や生物多様性に対する貢献などの知識を学び合う。食育・環境教育を通して伝統野菜の利用を推進し、日韓の連携により実践的資源利用モデルを構築する。
香坂 玲 名古屋大学大学院 環境学研究科 教授- 【 香坂玲 氏のプロフィル】
- 1998年、東京大学農学部卒。ドイツのフライブルク大学環境森林学部で博士号取得。国連環境計画生物多様性条約事務局、ソウル国立大学客員教授などを経て、2019年より現職。
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日韓文化交流事業実行委員会 委員長
日韓美術館の協働によるオンライン・アクティブラーニング活動に基づく芸術文化交流と次世代交流人材の育成 スタジオジブリなどで背景画を手がけた山本二三氏(長崎県出身)を講師に招き、韓国語必修の長崎県立対馬高校国際文化交流コースの高校生と日本語を学ぶ釜山の高校生たちが、オンラインでアニメの美術表現を学ぶ。またオンラインで双方が作品鑑賞し、プレゼンテーションを行ない、アートを介した交流活動を実現。次世代の日韓交流人材育成にチャレンジする。
小坂智子 長崎美術館 館長- 【 小坂智子 氏のプロフィル】
- 1980年、慶應義塾大学文学部卒。石橋財団ブリチ゛ストン美術館、シドニー大学大学院修士課程修了、慶應義塾大学アートセンター、佐賀大学副学長を経て、2020年より現職。