2013年度助成対象

Grant for 2013

2014年3月14日(金)、公益財団法人になって二度目の助成証書授与式および記念レセプションを開催いたしました。本財団の理事、評議員をはじめ各界から多数の方々の御列席を賜りました。2013年度の助成対象は2団体、8個人。10名の助成受贈者へ、本財団の韓昌祐理事長から助成証書が手渡されました。続いて行なわれた記念レセプションでは、祝賀コンサートが開かれるなど、終始和やかな雰囲気のものとで幕を閉じました。

助成受贈者(※敬称略)

  • 松谷 基和(マツタニ モトカズ) 東北大学大学院経済学研究科准教授

    押川方義の朝鮮観ならびに朝鮮政策関与の実相 東北学院大学の創立者、押川方義(1852-1928)は朝鮮でも教育から政治まで多彩な活動を行っていた。遺族から寄贈された膨大な個人資料を整理・解読し、明治期のクリスチャン知識人として朝鮮と深くかかわった押川方義の活動や思想の全体像に新たな光を当てる。
  • 福原 義春(フクハラ ヨシハル) 公益財団法人かながわ国際交流財団理事長/資生堂名誉会長

    第6回21世紀ミュージアム・サミット「ミュージアムが社会を変える」 第6回の21世紀ミュージアム・サミットでは、ミュージアムが地域文化を創造し、人々を活性化しながら新たなコミュニティを生み出す可能性について議論した。韓国をはじめ、オーストラリアやイタリアなどの文化政策も紹介し、日本各地でのコミュニティ創造事例の報告を行う。 ※写真:代理出席 公益財団法人かながわ国際交流財団 常務理事 武藤 誠 (ムトウ マコト)
  • 金野 昌子(コンノ マサコ) 生野オモニハッキョ 代表/社会福祉法人聖和協働福祉会監事

    在日韓国・朝鮮人女性の生涯学習支援 生野オモニハッキョは、1977年に大阪市生野区に開設された民間の識字教室。その歴史は日本で最も長く、他都市で識字教室が開設される際のモデルともなってきた。今も熱心に日本語の学習をするオモニやハルモニたちに、快適な学習環境を提供し続けていく。
  • 布袋 敏博(ホテイ トシヒロ) 早稲田大学国際教養学部教授

    朝鮮人留学生に関する総合的研究 朝鮮人留学生が何を学び、故国へ何をもたらしたのか。それを明らかにすることは、近代朝鮮の構成因子を知るうえで不可欠である。早稲田大学韓国学研究所の発足を機に、早稲田に学んだ朝鮮人文学者に関する論文を手がかりに、留学生に対する解放前、解放後の総合的調査・共同研究を行う。
  • 渡邉 雄二(ワタナベ ユウジ) 九州産業大学芸術学部教授

    近代以前、日本における韓国書画の受容の様相について 日韓の水墨画あるいは文人的絵画活動について比較検討するのが目的。韓国人研究者とともに『古画備考』の「高麗朝鮮書画伝並印譜」の復刻本の解読を中心に、日本でどのように韓国絵画が受容されていたのか、日本の鑑賞者の価値観と併せて調査研究を行う。
  • 李 仙 喜(リ ソンヒ) 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程

    韓国書誌学におけるハングル活字及び異本対照研究の体系化 これまで研究が進んでいなかったハングル活字に着目。朝鮮時代の全期間に多方面で使われたハングル活字を解明しつつ、韓国書誌学の新局面を切り拓くのが目標。自ら作成した『捷解新語』の異本対照表で独自に体系化、考察してきたが、これを研究書籍として出版する。
  • 金 煥 基(キム ファンギ) 韓国・東國大学校教授/東國大学日本学研究所所長

    コリアンディアスポラ文学研究-北米のコリアン文学と在日コリアン文学の比較 21世紀のグローバル時代の核心用語として位置づけられるディアスポラ(Diaspora)。その肯定的「混種的価値」について、北米地域のコリアン文学と在日コリアン文学の相互比較を通して見出し、現在の時代精神として位置づけることができるのかを分析する。
  • 平郡 達哉(ヒラゴオリ タツヤ) 滋賀県立大学人間文化学部非常勤講師

    高麗・朝鮮時代の社会と仏教-仏腹蔵遺物を手がかりとして 仏腹蔵遺物は大部分が高麗・朝鮮時代に製作・納入され、当時の仏教が社会に及ぼした影響を伝える貴重な一次資料である。韓国各地の寺刹や博物館が所蔵する仏腹蔵遺物を手がかりに、その時代背景を考察し、高麗・朝鮮時代の社会と仏教との関連を提示する。
  • 安田 純也(ヤスダ ジュンヤ) 滋賀県立大学人間文化学部非常勤講師

    高麗・朝鮮時代の社会と仏教-仏腹蔵遺物を手がかりとして 仏腹蔵遺物は大部分が高麗・朝鮮時代に製作・納入され、当時の仏教が社会に及ぼした影響を伝える貴重な一次資料である。韓国各地の寺刹や博物館が所蔵する仏腹蔵遺物を手がかりに、その時代背景を考察し、高麗・朝鮮時代の社会と仏教との関連を提示する。
  • 韓昌祐特別助成受贈者

    金 潤妃(キム ユンピ) ヴァイオリン奏者/米国・ニューイングランド音楽院

    クラシック音楽でつなぐ韓国・日本・米国の国際親善 2009年の渡米後、米国を中心に演奏活動を開始。13年に米国・ニューイングランド音楽院に入学後、ボストン交響楽団楽長マルコムロウ氏に師事し、腕を磨く。韓国・日本・米国でクラシック音楽の定期的な演奏活動を行うことで、子どもたちに音楽の素晴らしさを伝えながら、世界平和を実践する人材を育てるのが将来の目標。優れた演奏家をめざすとともに、平和教育や国際関係論も身につけ、人材育成に役立てる活動も行っていく。